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世界津波の日・津波防災の日に寄せて ── 続・望夏日記 令和三年十一月五日(金)

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さえき奎(けい)
さりげなく共演する二つの光彩「さりげなく共演する二つの光彩」 Canon EOS 5Ds R, EF24-105mm F4L II IS USM, f11, 1/500sec., ISO100, WB:Daylight
左下の光彩が幻日、右下は彩雲だ。この雲はどう見ても高積雲にしか見えないんだが、まあ氷晶で出来た高積雲が巻雲に遷移中ということなのかも知れない。

 トップ画像は、記事でも少し触れたが昨日の午後遅く南西の空に出現した左幻日と彩雲だ。この日の午後は、尾流雲がバンバンと飛んで行くような空模様だった。それを撮影していて、さて部屋に戻ろうかと思った時、ふと幻日の光彩が目に飛び込んで来た。何と太陽の下側には彩雲まで出現していた。実は太陽から22度離れた幻日と太陽のごく近傍に出る光環や彩雲を同じフレームに入れて、ドンピシャの露出で決めるのはかなり難しいんだよね。幻日の方が少し暗くなって見えるのはそういう理由だ・・・なんて言い訳してみたりして(笑)。

 さて本日は、世界的には国連が定めた「世界津波の日」(平成27年/2015年制定)、国内的には「津波防災の日」(平成23年/2011年制定)でもある。ご存じも方も多いかと思うが、これは安政元年/1854年のこの日に発生した安政南海地震による大津波襲来の際、自分の田にある刈り取ったばかりの稲の束(稲むら)に松明で火をつけて村人たちに危険を知らせたという紀伊国広村(現在の和歌山県有田郡広川町)の濱口儀兵衛(梧陵)の「稲むらの火」の故事に由来する(但し、小泉八雲の小説と史実には一部相違点がある)。

 この「世界津波の日」の制定をめぐって、国連では特亜三国、特に南キムチ国が強い難色を示し、最後まであらゆる妨害活動を行ったそうだ。別段政治マターでもないし、我が国が主導して世界142ヶ国が共同提案した津波に対する啓蒙と早期警戒・情報共有を目的とする「世界津波の日」を制定することに何ら異議を唱える理由もないと思うんだが、とにかくあの国にとっては日本が注目されたり目立ったりすることは何でもかんでも気に食わないらしい(笑)。これには、媚中派の権化のような二階俊博も激怒したそうだ(笑)。まあ、自分の地元のことなんで大いに気合いが入ってたからね(笑)。

 過去にも何度か書いているが「津波」はザブンザブンとやって来る「風浪(風が起こす波)」「うねり」(これらを合わせて「波浪」という)とは、成因的にも構造的にも全く別物の現象で段波だんぱ、つまり、切り立った水の壁が進行する形態の波であるということを是非認識してほしいと思う(厳密に言えば、津波にも波の山も谷もあるんだが、その波長、つまり山から山までの距離が数km~数百kmと長大なため、切り立った水の壁であると考えて差し支えない)。上のリンク画像をご参照の上、次のASCIIアートをご覧いただきたい。

強風による高波(風浪):
( ̄_ ̄;))))スタコラサッサ ← ∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧

地震による津波(段波):
ヾ(・Д・`)ノ≡3≡3≡3 ← √ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

あまりにも下手くそなASCIIアートで申し訳ないんだが、そういうことであります(笑)。

 東北地方太平洋沖地震の津波映像をご覧になった方にはお分かりいただけると思うが、つまり海水の山がザブンザブンと次々にやって来るのではなく、ずーっと海の彼方まで同じ高さになっている海水の壁が押し寄せて来るということだ。一例として高さ2mの普通の波と津波を比較してみる。その違いとは、あなたが学校の廊下の端に立っていて、目の前で2mの高さからバケツの水を一定の間を置いて繰り返し頭に浴びせられる(普通の波)のと、廊下の反対側の端からプールの水を一度に全部ぶちまけられ、廊下の幅一杯に高さ2mの水の壁がトコロ天のように押し寄せて来る(津波)くらいの違いがあるということだ。どちらも同じ波高2mの波だが、水量とエネルギーの違いは一目瞭然だよね。だから「津波警報」で予想される高さが2mであったとしても、決して「2m程度なら大したことはない」などと考えてはいけない。しかもこの波高2mというのは、検潮所の検潮儀で測定する「平常潮位面からの波の高さ」のことなんだよね。しかし、津波が入り組んだ浅い湾内などに入って来ると、行き場を失った水のエネルギーは自らを持ち上げる方向へ向かうため波高が5mにも10mにもなったりする。さらに陸に侵入した津波は崖や斜面を駆け上って行くんだが、その高さは波高を遥かに超えるものになる。これを「遡上高」といい、東北地方太平洋沖地震では40mを越える遡上高が記録されている(信じられないと思うが、アメリカ合衆国アラスカ州では過去に524mの遡上高が記録されているんだが、津波が東京スカイツリーの高さにまで駆け上がる姿を想像してみてほしい)。三陸沿岸などリアス式海岸で津波被害が大きくなるのはそのためだ。その辺りの違いが分かっていない人が依然として多く、海岸に津波見物に行ったりする輩も後を絶たないんだよね(笑)。

 "TSUNAMI"は、今や世界共通語となっているが、これは我が国が歴史的な津波被害国であり、津波研究も進んでいるということの他に「(普通の)波を連想させない言葉」であるという理由も大きいそうだ。それが意味するところは、ここまで読んだ方ならもうお分かりいただけると思う。そもそも津波とは「普段は波が来ない津(入江や港)にも侵入して来る波」という意味なんだよね。ちなみに津波の多くは地震を引き起こした海底の断層活動によって生じるんだが、中には海底地すべりや海底火山の巨大噴火、氷河や山体の大崩落などによっても発生することがあるということも覚えておいてほしい。





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さえき奎(けい)
Posted byさえき奎(けい)

Comments 8

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さえき奎(けい)
さえき奎(けい)  
Re: タイトルなし

Anthonyさん、こんにちは。いつもご支援ありがとうございます。

> 元妻が和歌山県白浜付近の出身で、「稲むらの火」は、小学校の頃から度々授業で取り上げられていたとのこと。
>  僕も元妻から、よく聞かされていました。

こういう伝承や故事は大事ですよね。全国の小学校の授業で採り上げるべきだと
思うんですが、すぐに忘れてしまうんでしょうね(笑)。

>  今、住んでいるところが、海抜2メートルのところなんで、出かけている時は、常に非難できる場所がないか、気にしてしまいます。。。

中心部なら高いビルに逃げられると思いますが、大阪の場合ですと河川津波にも
警戒する必要がありますね。ハザードマップなども是非参照してください。

2021/11/07 (Sun) 18:19 | EDIT | REPLY |   
Anthony  

元妻が和歌山県白浜付近の出身で、「稲むらの火」は、小学校の頃から度々授業で取り上げられていたとのこと。

 僕も元妻から、よく聞かされていました。

 今、住んでいるところが、海抜2メートルのところなんで、出かけている時は、常に非難できる場所がないか、気にしてしまいます。。。

2021/11/06 (Sat) 20:21 | EDIT | REPLY |   
さえき奎(けい)
さえき奎(けい)  
Re: 津波は怖い

くうみんさん、こんにちは。いつもコメントありがとうございます。

> 津波が怖いということは、東日本大震災でやっとわかりました。大きな波が押し寄せているのに、呆然とただずむ人々が、テレビ画面に映し出されている。車で逃げるんだけど、津波と平行に道路が走っているから、津波から逃れられない人もたくさん。あの人たち、いったいどうなったんだろう。

そうですね。私は過去にあれだけ何度も大津波に遭っている三陸の人々、とりわけ
学校の先生ですら津波に対するきちんとした知識を持っていないということに大きな
ショックを受けました。数多くの動画が残されましたが、今後の津波研究のためにも
貴重な資料になっています。

> 南キムチ国は、日本の提案は、何でも反対するようですね。

はい。事実や真相以前に「日本は悪の権化だ」「日本人は悪人でなければならない」
という大前提があって、常にその論理で行動しますからね(笑)。この根拠なき思い
込みをメインとした精神疾患を専門的には「認知バイアス」というらしいんですが、
南キムチ人の90%がこの病を患っているそうです(笑)。

> 南キムチ国に行ったことがありますが、あれだけ日本のことをとやかく言うのだから、日本が横綱なら、大関くらいにはなっているのかと思っていました。しかし、停電は多いわ、トイレは良く詰まってしまうので、紙投入禁止だわ、大関どころか、フンドシ担ぎ程度ですね。あら、私ったら、はしたない!

いえいえ、その通りなんですから全然はしたなくないですよ(笑)。自分達の劣等感や
鬱憤の矛先を向けるのには、何でもかんでもすぐに謝罪する日本がちょうどよい対象
だったんですね。「今までは」ですが(笑)。

2021/11/06 (Sat) 18:14 | EDIT | REPLY |   
さえき奎(けい)
さえき奎(けい)  
Re: タイトルなし

くろすけさん、こんにちは。いつもコメントありがとうございます。

> >さりげなく共演する二つの光彩
> そう言えば最近は幻日にもお目にかかってない現実です。マンネリ(^-^;ワンパターン

まあまあ(笑)。私は幻日はけっこう見られているんですが、ここのところ環天頂
アークなどにはとんとご無沙汰です(笑)。

> 昨日は津波の日だったんですね。
> 3.11の巨大津波の映像は、衝撃的で忘れられません。

あれは「先進国で発生した史上初の巨大地震」でしたからね。研究という観点からも
多くの貴重な動画が残されました。

> ASCIIアート、とってもわかりやすかったです。(#^^#)

ありがとうございます。とにかく「津波は段波である」ということを多くの人に理解
してほしいと思います。

> 「稲村の火」の記録も、ちょっと読んでみました。
> 立派な方がおられたんですね。偽善行為は得意でも、本当に人の為、世の為にできる人は僅かですものね。くろすけなども、自分の事でで精一杯、自身の人生の大波小波に翻弄される日々で、利他の精神など希薄です。

それでも日本人はまだまだましだと思いますよ。人を欺いたり出し抜いたりすることが
自分の優秀さを示すとされているあの国の人達よりは(笑)。

> 奎さんに、「楽しみにしてます」。。なんて言われてしまったので、昨夜頑張ってアップしました。

あ、ご多忙のところ変なことを言ってしまってすみません(笑)。

> が、奎さんは、何度もパーフェクトを撮ってらっしゃるから、たぶんどうって事無いと思います。(^-^;

いえいえ、花粉光環を除けば片手で足りるくらいですよ(笑)。では後でお邪魔させて
もらいますね。

2021/11/06 (Sat) 17:56 | EDIT | REPLY |   
さえき奎(けい)
さえき奎(けい)  
Re: タイトルなし

がちょーさん、こんにちは。いつもご支援ありがとうございます。

> 世界津波の日でしたか!
> なんとも物騒な日でもありますね

物騒というか、世界中の国々が協力して津波のことを研究したり、警戒や情報共有
しましょうということを確認する日ですね。

> でも、日本でも3.11あの衝撃な津波は今でも覚えてましたよ
> リアルタイムでテレビで見てましたからね。
> いつ何時、防災意識は持つべきでしたよ!

新潟県も何度も大きな地震に見舞われていますからね。おれからも、お互いに強く
防災意識を持ち続けて行きましょう。

2021/11/06 (Sat) 17:40 | EDIT | REPLY |   
ひねくれくうみん  
津波は怖い

津波が怖いということは、東日本大震災でやっとわかりました。大きな波が押し寄せているのに、呆然とただずむ人々が、テレビ画面に映し出されている。車で逃げるんだけど、津波と平行に道路が走っているから、津波から逃れられない人もたくさん。あの人たち、いったいどうなったんだろう。
南キムチ国は、日本の提案は、何でも反対するようですね。
南キムチ国に行ったことがありますが、あれだけ日本のことをとやかく言うのだから、日本が横綱なら、大関くらいにはなっているのかと思っていました。しかし、停電は多いわ、トイレは良く詰まってしまうので、紙投入禁止だわ、大関どころか、フンドシ担ぎ程度ですね。あら、私ったら、はしたない!

2021/11/06 (Sat) 14:45 | EDIT | REPLY |   
まっ黒くろすけ  

>さりげなく共演する二つの光彩
そう言えば最近は幻日にもお目にかかってない現実です。マンネリ(^-^;ワンパターン

昨日は津波の日だったんですね。
3.11の巨大津波の映像は、衝撃的で忘れられません。
ASCIIアート、とってもわかりやすかったです。(#^^#)
「稲村の火」の記録も、ちょっと読んでみました。
立派な方がおられたんですね。偽善行為は得意でも、本当に人の為、世の為にできる人は僅かですものね。くろすけなども、自分の事でで精一杯、自身の人生の大波小波に翻弄される日々で、利他の精神など希薄です。

奎さんに、「楽しみにしてます」。。なんて言われてしまったので、昨夜頑張ってアップしました。
が、奎さんは、何度もパーフェクトを撮ってらっしゃるから、たぶんどうって事無いと思います。(^-^;

2021/11/06 (Sat) 09:52 | EDIT | REPLY |   
がちょー  

世界津波の日でしたか!

なんとも物騒な日でもありますね

でも、日本でも3.11あの衝撃な津波は今でも覚えてましたよ
リアルタイムでテレビで見てましたからね。
いつ何時、防災意識は持つべきでしたよ!

2021/11/06 (Sat) 06:40 | EDIT | REPLY |   

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