雪雲のなれの果てはそれなりに存在を主張する

「ネガの薄明光線」か(笑)? あるいは、単なる「雲の影」か?

雪雲のなれの果ては、こんな感じで上州方面からやって来る。
今日の関東地方は冷え込みも緩んで、日中は暖かさを感じた。例によって、埼玉県北部地方と我が故郷北海道釧路市の本日の気温を比較してみたい。
埼玉県北部地方⇒最高気温:12.5度 最低気温:零下3.5度 (冬日)
北海道釧路市⇒最高気温:2.1度 最低気温:零下4.4度 (冬日)
ということで、道東は雪模様の天気だった。最高気温がプラスになって、何とか真冬日を免れた(笑)。最低気温が埼玉県とほぼ同じなんだから、さぞかし暖っかく感じた一日だったんじゃないだろうか(笑)。
今頃の季節になると、遥か三国山脈を越えて上州方面から時折雪雲のなれの果てが飛んで来るんだよね。まあ、空っ風のなり損ねというか、往生際の悪い雪雲というか、そういう雲が関東平野の中央部までヨタヨタとやって来ては消えて行く(笑)。もうほとんど雪を降らせる余力もない、層雲のようなぼうっとした切れ切れの雲塊だ。とはいえ、行く手を遮る積雲などを越える時、その鞍部からあたかも滝雲のように雪崩れ落ちる姿を見せてくれたり(参照:「オーバーフローする雲」)、それなりにドラマを見せてくれることもあるので楽しみにしているんだよね。
トップの画像は、薄く広がったそんな雪雲のなれの果てである層雲のスクリーンに、背後にある積雲の雲の影が投影されていると思われるカットだ。この現象は、条件さえ整えば四季を通じて見ることが出来るので、特に今の季節の風物詩という訳でもないんだけれど、なかなか面白い絵が撮れたので掲載させていただいた。俺はこの現象のことを密かに「ネガの薄明光線」と呼んでいるんだよね(笑)。もしこれが「チンダル現象」によって生じているものであれば「ミー散乱」によって光の帯の方が卓越するだろうから、薄明光線のバリエーションと考えるのは適切ではないのかも知れない。「飛行機雲の影」や「雲の影」、あるいは「山の影」のような単なる影の投影に過ぎないのか、機会があれば是非専門家に教えを乞うてみたいと思っている。
電線を架ければ冬のくたびれた空にかぼそい月は似合うね (山階基)
そのときは冬枯れてなお高くある草はらにすすきの顔をして立つ (山階基)
まどろみのやがて明るむカーテンに風は頭をつっかえている (山階基)
出典:山階基著 『風にあたる』所収 (短歌研究社 令和元年/2019年刊)

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