【再掲】 「俺はいかにしてフルーツを召し上がるか」などというわけわからん一考察

画像中央から少し下のやや湾曲した航跡が消滅飛行機雲。その下の画面を左右に横切る二本のトレイルが「普通の」飛行機雲だが、部分的に消滅飛行機雲になっているのに注目されたい。
[序論及び林檎・梨・桃編]
いつもお邪魔している方のブログで、林檎を丸かじりする女性の記事を読んだ。それでふと気がついたのは、俺って林檎でも梨でも柿でも子供の頃から丸かじり派だったなってことだ。
桃は・・・うーん、桃もまず丸ごと食うな(笑)。別におかしかないよ。ネクタリンだってさ、丸ごと食うだろ? あれってプラムの一種だと思ってるかも知れないけど、実は桃なんだよ。
別にワイルド系を気取っているわけじゃないし、好き好んでそうしているわけでもない。俺って典型的O型人間なんで、単にものぐさなだけだと思う(笑)。だから、誰かが剥いてくれれば喜んでいただくし、そういう人が傍にいない時は丸かじるするというだけのことだ。そうすると、今は必然的に丸かじりばっかになってしまうんだよね・・・悲しいことなんだけどさ(笑)。
[まずはこれから行ってみようじゃないの ── 葡萄・西瓜編]
ちなみに、葡萄も西瓜も種ごと食う(笑)。葡萄は皮もそのまま食う。あ、「種なし」葡萄とか「皮ごと食べられる」のがウリのレッドグローブとか今人気のシャインマスカットとかの話じゃないよ。キャンベルとか(種あり)巨峰とかスチューベンなんかの普通の「種あり」葡萄でも、皮ごと種ごと食っちゃうという話なんだから。もっとも葡萄に関しては、外国では粒を丸ごと食うのが主流で、皮や種を出すのは日本人だけらしいよ、マジな話。
西瓜にしても種をホジホジしたり、ペッペッとやるのが面倒だし、汚らしいから嫌なんだよ。だから、種をそのままバリバリ食ってしまう。しーちゃんに「奎ちゃんって野蛮人」と言われた時は少しショックだったけどさ(笑)。種が苦くないかって? そりゃあ普通に食えば、渋いし苦いよ(笑)。当然のことだけど果実部分は甘いので、その甘い味覚の記憶を維持したまま、種をガリッとやった瞬間に渋味や苦みの信号が脳に行くのを遮断するんだよ。こうすればノープロブレム(笑)!
[食える部分と食えない部分 ── いろいろなフルーツ編]
いくら俺でも、桃と柿の皮は食うが、種は食わない。食わないというか、歯が立たない(笑)。林檎や梨の種は、フツーに食ってしまう。皮で食わないのは、バナナと西瓜くらいだな。直接は食わんけど、西瓜の皮は漬物にすると冬瓜みたいな食感で、なかなか美味いんだよ。めんどいから、今一人ではようやらんけど。
石榴も種は食うけど、皮は食わないや。あれって、皮の比率が80%以上あるものだと思っていたら、最近の品種は実がぎっしりなんてのがあるんだね。石榴って、あらゆるフルーツの中でもトップクラスの美味さだと思うんだけど、実をホジホジしたりする手間と種や皮が多いってことで、イマイチ人気がなかったんだけど、これなら問題なく丸ごと食えそうだ(笑)。
パイナップルの皮も食わんけど、皮付きの丸ごと買うこと自体がまずないしな。キウイフルーツとかドラゴンフルーツも、皮はよう食わん。キウイは、一度丸ごと食っていてひどく咽せてからやめた。桃の皮の毛は柔毛だけど、キウイは剛毛だから皮を食うのはやめといた方がいいよ。ホント咽せるから(誰が食うか!)。以来ひたすらスプーンでほじる(笑)。
じゃあプラムはどうか? プラムって、昔はスモモ(李)って呼んでたんだよね。酪農家のお袋の実家(伯父の家)にでっかい李の木があってさ、小学生の頃は夏休みに実を拾いに行くのが楽しみだった。で、さすがに「皮剥く」派の人でも、プラムは丸かじりするだろうと思っていたら、皮を剥いて食うやつがいると聞いた時は思わずのけぞったよ(笑)。プラムの皮剥いたら、かえって食いづらいだろうが(笑)。てか、あの皮をどうやって剥くんだよ!
あ、メロンさんを忘れてたな。これは皮は食わんが、種は食う。メロンの一番甘いところが、種と「わた」のところだって知ってるかな? ここを捨てるのは、メロンを半分捨てているのと同じだからさ。メロンの果肉って、皮に近いところほどあまり甘くないよね。中心の甘いところから食い始めてあそこの部分に至ったら、種と濃厚なシロップが一体になった「わた」をトッピングして食うんだよ。欺されたと思って一度やってみるといいよ。(食う手順に一工夫いるんだけど、それは自分で考えなさいね。どうしても知りたい人はメールしなさい。教えるかも知れん)。
[ワイルドフルーツはどうなのよ? ── 番外編]
北海道のワイルドフルーツの定番といえば、山葡萄と
小桑、これってキウイフルーツの原種(正確な原種は近縁のシナサルナシ(支那猿梨))なんだけど、毛は生えていないから問題なくそのまま食う。栽培種のキウイも「毛無し」品種を開発すべきだと思う。桃にだって毛のないネクタリンがあるんだから、絶対に出来るはずだ。
野苺、木苺、桑の実、山桃なんかは、もとからノープロブレムだしね。ハマナス(浜茄子)の実は丸ごと行きたいところだが、種はかなりデカくて多いので出す。外でペッとやるから2割くらいは胃へ直行している可能性はある(笑)。
そうそう、これがあったよ。エゾヤマザクラ(蝦夷山桜)を初めとする桜の木のサクランボは、栽培種のセイヨウミザクラ(西洋実桜)の実(これが本当のサクランボで花のサクラとは従姉妹くらいの関係だ)も含めてだけど、種はたまに間違って飲み込むことはあるが、まず食ったりはしないな。
アケビ(蓪)の実は、あの分厚い皮は食わんが種は食う(ていうか取り除くのは不可能だし)。あれに具を混ぜ込んだ味噌を詰めて炙ると、香ばしくて旨い酒の肴になるんだよね。
野生じゃないけれど、グースベリー(道産子は伸ばさないで「グスベリ」というんだけど、これって道産子以外の人は知ってるかなあ・・・)は丸かじり・・・しか出来ない。小さいから(ブルーベリーよりは一回りか二回り程度大きいんだけど)。
オンコの実(道産子の呼び方。正しくはイチイ(一位)の実)なんてのもあったね。これはねっとり甘くてあんまり好きじゃなかったんだけど、実以外は有毒なので種は必ず出してた。
[で、最後はやっぱりこれでしょう ── ミカン編]
で、ミカン(蜜柑)はどうか? さすがにミカンは皮を剥いて食うことの方が多いな(笑)。7:3くらいで剥いて食う。ところでさ、そのミカンなんかの柑橘類の各部位の名称について簡単に講義するからさ。もう講義するって決めたから抗議してはだめだべさ(笑)。
外側のオレンジ色(ミカンだからミカン色というべきか)の皮は「外果皮」といい「フラベド」なんてかっこいい別名もある(ラテン語らしいから学術語かも知れん)。一方、果肉を包んでいる薄い膜状の袋は「内果皮」という。「瓤嚢膜(じょうのうまく)」なんていう舌を噛みそうな別名もあって、こっちの方が正式名称っぽいんだけど誰が使うんだろう。ちなみに、その内果皮に包まれる果実の粒々は「砂瓤(さじょう)」というそうだ。もう一つ、内果皮と外果皮の間に白い筋状のものがあるよね。あれも植物学的には皮の一種らしく、中果皮というそうだ。これにも「アルベド」なんて不似合いで素敵な別名があるんだよ(笑)。
つまり柑橘類の構造を簡単に書くとこうなる。
(外側から内側へ)
外果皮(フラベド) → 中果皮(白い筋状のやつ、アルベド) → 内果皮(粒々の実を包む薄い袋、瓤嚢膜(じょうのうまく)) → 粒々の実(砂瓤(さじょう))
出典:缶詰技術研究会 「果実とその加工品の話(第27回)」
ということで、前置きが長くなったけど、ミカンの食い方についての話に戻る(笑)。なんでも丸かじりする俺だけど、さすがにミカンの場合は皮を剥いて食うことの方が多い。よく上品な女性なんかは、内果皮をつまんで砂瓤(さじょう)の果汁のみを吸って、内果皮の絞りかすだけを出す。更に上品な方だと外果皮にそれを収納して捨てたりするよね。
さて、何故に俺がミカンの各部位についてくどくど講義させてもらったのか、賢明な読者諸君はもうおわかりだろう。その後の話が実にスムーズに進んでいるよね(そうか?)。
[ある「上品な」ミカンの食い方についての論考]
で、このお上品なミカンの食い方を、女性がやる分にはほほえましくていいんじゃないかと思う。俺だって、しーちゃんがこんな風にミカンを食っていたら、それはもう麗し過ぎて愛おし過ぎて、しーちゃんの方を食べちゃいたくなると思うからさ(笑)。問題は、それをやる男がいるってことなんだよ(笑)。それも、ひどくむさいおっさんだったりした日にゃ、俺はもう一週間くらいは立ち直れないと思うんだよね(笑)。一袋一袋アルベド(中果皮)の白い筋を、ちまちまちまちま一本残らず除去してさ、俺が5個くらい食う間にようやく1個のアルベドを除去し終わると、やおら一袋をちょいとつまんで、その分厚いたらこ唇を目一杯おちょぼ口にして、目を細めながら汁をチューチューとすする・・・やめてくれよ。何の因果でそんなグロいもん見せられなきゃいかんのだ。そいつが「ほら、ボクって胃が弱いから・・・」なんてこと抜かしやがる。さっきまで、ウワバミのように飲んでた酒は一体何だったんだよ(笑)。一度そんな食い方をしている自分の姿を鏡に写してみろよ。今食ったそのミカンを全部○○すること請け合いだ(笑)。こんなやつを見ていると、完膚なきまでボコボコにしてやりたいという衝動に駆られてしまうんだよね(笑)。
[補足として ── ミカンさんに
内果皮(薄い袋)やアルベド(白い筋)が、消化に悪いから食わない方がいいというのも、ちょっと大袈裟な迷信だからね。内果皮やアルベドにたっぷりと含まれている食物繊維って水溶性だし、便秘解消にはもって来いなんだよ。さらに「ヘスペリジン」という毛細血管の強化やビタミンCの働きをサポートしてくれる成分は、果肉よりも内果皮(袋)やアルベドの方に多く含まれているのは有名な話なんだよ。
[ミカン業界のみなさまへ ── ささやかなお願い]
色々書いたけど、俺は決してミカン業界の回し者なんかじゃないよ。でも、もし業界の人がこの記事を見て「この人、なかなかいいこと書いてくれるじゃないの」なんて思ったらミカン一箱プレゼントしてください(笑)。

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