鬱々と、うるうると、粛々と ── 楓の幼樹の可憐な紅葉を眺めながら一杯飲ってみる

仔細に見ると飛行機雲が高積雲化して、一つ一つの塊が尾流雲となっているのがわかる。
我が家周辺に来ているモズの雀鳴きが上手くなって来た。もう「ヂュン、ヂュン」から濁音が消えて、一応「チュン、チュン」と聞こえる。ちょっとイントネーションがおかしいが、ずいぶんと上達したと思う。で、この後が難しいんだよね(笑)。ここから飛躍的に上手くなったモズさんを、俺は未だかつて知らない(笑)。
我が家の庭に、どこからか飛んで来た楓の種子が落ちていたらしい。高さ10cmほどの小さな楓が二本ばかり生えていて、それが鮮やかに紅葉している。以前にも何度かこういうことがあったが、まず育たない。以前倒木更新のことを書いたことがある(参照:生き残るって大変なんだよ ── 神様に"Selection"の対象にされないようにね)。地面に落ちたエゾマツやトドマツの種子は、一応芽を出すが、結局育たずに枯れてしまう。育つのは、エゾマツやトドマツの倒木、つまり自分の先祖の屍の上に落ちた種子だけなんだよね。まあ、全ての樹木が倒木更新をするという訳ではないし、庭の楓の幼樹が育たないのがそのためなのかどうかはわからないんだけれど、植物の世界にもいろいろ微妙な問題があるんだろうなとは思う・・・。
画像は、今日の夕刻、撮影を終えて部屋に戻ろうとしたら、東のソラに少し広がった飛行機雲が朱に染まっていた。何だか水平線に列を成す「不知火」か、広野を行く「狐の嫁入り」のように見えたんだよね。そんなことをイメージするのは、アルコール投下量が絶対的に足りないからだろうか。いや、そうに違いない(笑)。
れいろうたるさえずりのまのせいじゃくがそらをたかくしたにふかくする (糸田ともよ)
玲瓏たるさえずりの間の静寂が空を高くし谷深くする
ひがんばなのいんかしてゆくかわべりはいつかいたかもしれないいかい (糸田ともよ)
彼岸花の引火してゆく川べりはいつか居たかもしれない異界
出典:糸田ともよ著 『しろいゆりいす』所収 (コールサック社 平成30年/2018年刊)

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