「10年後の私たちは何をしているんだろう?」── それがわからないから今宵もハイボールを飲る

二層に重なる層積雲。はるか上空には巻雲。そして地平付近に広がるのは巻層雲だ。
いつもお邪魔している方のサイトにこんな記事が載っていた。一念発起スマホの操作方法を習熟しようとした時の感想なんだけど「スマホって聞きもしないことを蕩々とまくしたてるおたくみたいだ」というようなことが書いてあった。一瞬「全く以てそのとおり!」なんて同意して笑ったんだけど、すぐに「もしかして、これって俺にもいえるんじゃないか」と気がついて愕然とした(笑)。
やらかしているかも知れないな・・・いや、知らず知らずのうちにやらかしてしまっているに違いないと思った(笑)。相手の都合などおかまいなしに、自分しか興味のない話題を延々と喋るのはおたく的症状の典型だ。怖いけれど、我が身を振り返ってみるとあれやこれやと思い当たる。まあ、自分のブログは一応「独裁王国」だから仕方ないとしても、よそ様のところへおしかけてそれをやるのは迷惑行為以外のなにものでもないということは、俺にだってわかることだからさ(笑)。これをいい機会と捉えて、深く反省することにしたんだよね。
さて、本題に入る。岩井俊二監督の最新作『ラストレター』がすこぶる好評と聞く。俺のブログへお越しいただいている皆さんの記事でも、そのような感想をちょくちょく見かけるんだよね。岩井俊二監督作品は『花とアリス』以来になるんだけど、松たか子姐さん主演だし、久しぶりに劇場鑑賞してみようかな。
そうそう、岩井サンの監督作品じゃないんだけれど、彼が脚本とプロデュースをやった『虹の女神 Rainbow Song』(熊澤尚人監督作品、平成18年/2006年)もすごくよかったな。何がよかったかって、あの映画の冒頭で、いきなり環水平アークが出て来るんだよね(笑)。それを主人公の岸田智也(市原隼人)が携帯のカメラで撮影する。そのシーンを見て、俺は「ああ、タイトルが『虹の女神』だし、環水平アークを虹といいたいのね」などと思った。フツーによくある誤解だからだ(学術的にも「虹」とは水滴由来ものだけを指すので、氷晶由来の「環水平アーク」や「環天頂アーク」は「虹のような光彩の現象」ではあるが断じて「虹と呼んではいけない」んだよね)。すると次のシーンのバックに流れるラジオのニュースの中で「今日関東全域で水平な虹が見られました。これは正式には環水平アークという現象で・・・」などとちゃんとコメントを入れていたんだよね。だから好きなんだなあ、岩井サンって。『花は咲く』のような、いつまでも人の心に残る歌詞を書くはずの人だよね、うん。
「10年後の私たちは何をしているんだろう?」。ヒロインの佐藤あおい(上野樹里)が、劇中でつぶやくこのストーリーを象徴するような切ない台詞だ。ああ、映画のシーンをあれこれと思い出しちまって、したたかに飲んでいるんだよね。で、今宵は『虹の女神 Rainbow Song』を観ようかと思ってDVDを探したんだけど、どこにも見当たらない(笑)。まいったなあ。テレビの録画じゃなくて正式のセルDVDなのに・・・。うーん、しょうがねえかな。旧正月も終わってしまったんだけど、大掃除と大整理は既に来年の本正月前に再々シフト済みだから今さら予定変更出来ないし(笑)。

「君に架ける橋」 Canon EOS 5Ds R, EF24-105mm F4L II IS USM, f8, 1/250sec., ISO100, WB:Daylight
これは正真正銘の本物の虹だ。

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