ホット・ラムを飲りたいと思えど、めんどいので仕方なくロックで飲りながら黙々と書いてみる

「反航する自然の雲と人工の雲」 Canon EOS 5Ds R, EF24-105mm F4L II IS USM, f11, 1/125sec., ISO100, WB:Daylight
東郷平八郎元帥・・・えーと、司馬遼太郎の歴史小説で、大河ドラマにもなった『坂の上の雲』にも登場するあの東郷元帥の名言にこういうのがある。「兵器に格差があるときには、百発百中の大砲一門だけで、百門をもっているが一発しか当たらない大砲群と互角に戦うことができる」。少々長ったらしいので、一般的にはこう記されている。
百発百中の砲一門は、百発一中の砲百門に勝る。
つまり、百発撃ったら百発命中する大砲を一門(砲は一門、二門と数える。ちなみに銃は一丁、二丁だ)有していれば、百発撃っても一発しか命中しない大砲を百門を有する敵に勝てる、ということだ。「『勝る』ではなく『互角』だと言っている」だって? そうなんだけど、俺が恣意的にねじ曲げて書いてる訳じゃなくて、世間一般的にはこのように言われているんだよ。まあ、どっちにしても大して変わらないってことがすぐにわかるから、続けて読んでみてほしい。ちょっと試算してみれば、これが真実ではないことは明白だ。
① まず第一斉射(一斉にといってもこちらは一門だが)で、我が方の砲は百発百中であるから敵の砲一門を撃破する
② 敵からは百発の砲弾が飛んで来るが、百発一中なので一発だけ命中する。つまり我が方の虎の子の一門に命中する
③ 我が方の砲は壊滅し、敵方には九十九門残っているので、第一斉射だけで戦闘は決着する(笑)
「そんな確率論的な意味ではなく、命中精度を上げるために日頃の訓練が大事だということを言っているのだ」と反論する向きもあるだろう(笑)。もちろん、そういうことだと思う。しかし、このような「精神論」の原点とでも言うべき教訓が一人歩きし、後々の旧日本軍の戦略や兵站(へいたん)に及ぼした影響は小さくない。そうした観点からも非常に罪なフレーズであると思う。
その一つが、先にも書いた兵站(へいたん)である。つまり、戦場の後方において、前線の部隊のために軍需品・食糧などの供給・補充や後方連絡線の確保などを任務とするシステムのことだ。企業でいえば、営業が前線部隊で、総務・経理・資財などのバックヤードを担うのが兵站である。元々貧乏国家であった日本には兵站を軽視する傾向があった。それに「精神力の勝利」が相まって「インパール作戦」やら「ポートモレスビー攻略戦」みたいな、最初から兵站を度外視したような作戦が立案され、遂行された。「水牛が荷役用兼食料」だとか、ジャングルでの戦闘なのに「食料は現地調達」なんていう無茶句茶な机上の空論がごり押しされた。「腹が減っては戦は出来ぬ」は、古今東西普遍かつ不変の真理だ。にもかかわらず「精神力の差で勝利出来る」ケースなんて、彼我の実力が互角か、せいぜい我が方がやや不利くらいな時にしか成り立たないであろうことは、指導者連中はみなわかっていながら見て見ぬふりをした。コーヒーの在庫が切れたといって、前線での作業ストライキをする労務者(兵士ではない)がいるような国と、兵站が途切れて兵士が雑草を食み、泥水をすすっているような国が戦争すること自体が間違っていたということだ。
戦後に判明した連合軍の旧日本軍に対する評価は、兵・下士官、特に下士官に対しては非常に高い。しかし、将官に対しては辛辣である。無能のレッテルを貼っているといっても過言ではない。当然だろう。指導者が無能だと国が滅びるということは、あの民主党政権の時に骨身に染みて経験したことではなかったのか(本当のところは「滅びる」んじゃなくて「滅ぼそうとしている」んだろうけど)? 例によってブーメランが己の後頭部を直撃しているにもかかわらず、自分たちだけは例外だと思ってもらえると信じているパヨク政党や「ブーメランで追求を鈍らせてはいけない」なんて訳わからんエールを送っているパヨクマスゴミの連中の頭の中身がどうなっているのかを見てみたいよ(笑)。
永遠の同盟国も永遠の敵国も存在しない。あるのは永遠の国益だけである。
「日本だけの国益を主張してはいけない」なんていうやつは「自国以外の国の国益も常に考えてくれている」崇高で桃源郷のような「心の母国」へさっさと亡命すればよかろう。

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