天(あま)駆ける駿馬(しゅんめ)
2 Comments
さえき奎(けい)
「高積雲あるいは天(あま)駆ける駿馬(しゅんめ)」 Canon EOS 5Ds R, EF24-105mm F4L II IS USM, f8, 1/60sec., ISO100, WB:Daylight
薄暮の頃、大楠の上の高積雲。空が茜色から紫味を帯びてくるこんな時間帯が一番好きです。一瞬雲が夕空を駆ける馬の姿に見えたので急いでシャッターを切りました。大気光学現象はもちろん魅力的ですが、こういう空もいいものです。
毎朝産経新聞の「朝の詩(うた)」を読むのを楽しみにしています。1面の左上の特等席に場所を占めている詩の読者投稿欄で、読みながら「わかる、わかる」と共感したり「上手い言い回しだな」などと関心させられることも多いんですね。ここで知った磯貝裕美さんは詩集を出しておられたのですぐに入手して今もファンです。
昨年掲載された作品の中からお気に入りの一篇をご紹介させていただきます。「ああ なんだろう」に続く「言葉にしただけで 胸に満ちてくるこの きもち」・・・・・・じーんと来るじゃないですか。こういう感性と表現は女性ならではという感じがしてうらやましい思いがします。
「生きる」
武藤美紀
木もれ日
そよ風
青空に雲
小鳥のさえずり
教会の鐘の音
ああ なんだろう
言葉にしただけで
胸に満ちてくる
この きもち
(出典:産経新聞「朝の詩(うた)」より (平成30年(2018年)8月21日)
選者は詩人の新川和江さん。最近八木幹夫さんに交替してからかなり選考の傾向が変わったように思います。
- 関連記事
-
- 言葉の重さ ── 『一冊の小瓶』から磯貝裕美さんの詩を読んでみる 第1回 2019/05/14
- Come / 来てよ [人生は過ぎゆく歳月という網に捕らえられたはかない蛾のようなもの ── サラ・ティーズデールの詩を訳してみる 第3回] 2019/05/07
- 天(あま)駆ける駿馬(しゅんめ) 2019/05/04
- The Solitary / 孤独 [花が花であるように、石が石であるように、私は私だ ── サラ・ティーズデールの詩を訳してみる 第2回] 2019/04/26
- There Will Come Soft Rains / 優しく雨ぞ降りしきる [暁にめざめし春の女神すら我らが去りしことをばそれと心づかざらん ── サラ・ティーズデールを訳してみる 第1回] 2019/04/21
スポンサーサイト