雲は陰謀論や与太話のためのネタではない! ── 続々・夏恋日記 令和五年二月九日(木)

本日のトップ画像は一見「波状雲」に見えるかも知れないが、実は巻層雲(うす雲)の「毛状雲」だ。毛状雲は巻雲と巻層雲に出現する雲種の一つで、それほどめずらしくもない存在なんだが、この雲の場合はあまりにも間隔が均等に揃っていたので思わず撮ってしまったんだよね(笑)。
さて、2月6日にトルコで発生したM7.8の「カフラマンマラシュ地震」だが、本日2月9日現在でトルコ・シリア両国における犠牲者が21,000人を越えたそうだ。既に生存率が急激に下がるとされている発生から72時間が経過しているが、懸命な救助活動が続けられている。研究者によるとこの地震は、東アナトリア断層とその支断層で相次いで発生した双子地震だということだ。「平成28年/2016年熊本地震」と似たような発生パターンを彷彿とさせるが、その詳細は今後明らかになってくることだろう。
先月末、トルコでレンズ雲の一種である「吊るし雲」が出現して話題になっていたこともあって、早速カルトな連中や陰謀論者どもがこれに喰らいついて「やはりこれは地震雲だった」などとあることないことを吹聴しまくっているんだよね(笑)。おそらくバックに某国やパヨク団体がいて社会的な騒乱を企む故意犯もいるんだろうが、それに乗せられて十種雲形(巻雲・高層雲・層積雲など)すら満足に見分けられない連中が、自分が知らない、見たことがないというだけで、即「地震雲」などという与太話へ持って行くのは笑止千万としか言い様がない。
今回の件に関して、雲研究家で気象学者の荒木健太郎氏が、自身のTwitterで地震雲を明確に否定していることは大変心強い。以下その発言を列挙させてもらうことにする。
「陰謀論やデマの投稿を見かけても相手にしないようにしましょう」
「何度でも言いますが、雲は地震の前兆にはなりません」
「巷で『地震雲』と呼ばれることの多い雲は全て気象学で説明できる
「地震が不安なら日頃からの備えを確認しましょう。雲は愛でましょう」
荒木健太郎先生は、雲のことを愛を込めて「子たち」と呼んでいるんだよね(筆者注:上記傍点は筆者が付記したもの)。ただ、先月トルコで見られたというこの「吊るし雲」そのものは、大変興味深いフォルムをしたフォトジェニックな「吊るし雲」であるということは確かだ(笑)。「雲は愛でましょう」。徒に人心の不安を煽るためのネタではないんだよ。ね、カルトな皆さん。
ずっと女子専用のクスリだと信じてた。
男子でも

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