しーちゃんと僕 ── 春採湖のローレライ

幣舞橋のすぐ下流側は釧路港、その向こうは太平洋だ。しーちゃんと並んでこの橋を渡る時、初夏の爽やかな海風が彼女の黒髪を揺らし、肩寄せて歩く俺の頬を撫でて行った。あの黒髪の香(かぐわ)しさと至福の刹那を俺は永遠に忘れることはないだろう。
画像出典: Xion_Ma 氏撮影によるこの作品は 写真AC から提供されています。
「しーちゃんと僕 ──
生返事友の「おっす」につぶやいて君の姿を探してる朝
嘘だろう最初の席替え"BINGO!"って 神様はいる 今日だけはいる
ヤバいよねグラリくらくら
湯気の向こう髪かきあげる君にきゅんラーメンの味とんと憶えず
「ほんとは俺の方が年上なんだからさ、二週間だけど・・・」
なんてうれしいくせに、ちょっと抗議の「ふり」をしてみせた。
しーちゃんは、あの魔女の微笑みを俺に向けてこう言った。
「そんなの誤差、誤差!」
心地よし君の吹かせる姉貴風ほんとは僕がちょっぴり兄貴
並べ行く君から借りたペントミノひとピースごと呪文唱えて
「あのヒロインきれいだったね」と君が言い「君の方が」を辛くも飲み込む
釧路市の「幣舞橋」(釧路川の「夏の像」のある場所)と春採湖周辺の地図。
(こちらにもしーちゃんを詠んだ短歌のページがあります)
「エリート」の午後 ── しーちゃんと二人で
僕のしーちゃん ── 三つ葉のクローバーが運んだ至福
しーちゃんの水中花 ── 異次元の花を見た日
しーちゃんのまなざし ── いつものクール ひたすらやさし


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